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Table-1 Principal particulars of the dredger

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一般にドラグサクション浚渫船は、泥倉内の上水をオーバーフローさせて積載土量を上げているが、「清龍丸」は現在このオーバーフローはできない。このため一回の浚渫あたりの土量を最大化することが大きな課題となっている。
?自船のみで計画区域の浚渫を仕上げる。
I.ドラグサクション浚渫船は掘った跡が溝状になり、探掘りを行うと仕上げ掘りに多大な時間がかかる。このため一回の浚渫土厚を30cmとする薄層浚渫を実施している。
II.薄層浚渫では深度一定で浚渫するため、浚渫土厚は海底面の起伏状態に左右され、含泥率を落とさないためには適切な制御が必要である。「積載土量最大」の目標を実現するためにファジィ制御を選択したがその理由は以下の通りである。
?従来の一定値制御、スイッチング制御部をファジィ制御に置き換えることにより、フィードフォワード、フィードバック機能を付加し、よりなめらかで効率的な制御を実現する。
?薄層浚渫を実施しているため土厚、土質等が時々刻々変化し、これらの変化が外乱要素として動くので、線形制御は困難視されてきた。ファジィ制御はこのような非線形制御に柔軟に対応でき、また乗船員の操作知見を制御に容易に組み込むことができる。
2−3.ファジィ浚渫自動化システム
これまでのコンピュータ制御は1か0かという正確な二値情報によりすべてを処理していた。しかし、浚渫船のように制御対象の動特性が正確に捕らえられない場合には、通常の計算機制御やアナログ制御は適さず、ベテランオペレータの判断に任せた方が良い結果が得られるこ

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Fig.-1 Configuration of fuzzy dredging control

 

 

 

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